沖縄そばの歴史

沖縄そばの起源

沖縄そばの起源には諸説あります。14世紀後半に明から伝わった説、15世紀に明から訪れた冊封使によってもたらされた説など様々です。つまり、沖縄そばの起源は、今もなお明確になっていません。
しかし、沖縄そばが中国から伝来した麺料理ということは、琉球王朝時代に見られた盛んな交流から容易に予想がつきます。この時代、小麦粉は非常に高価だったため、庶民が楽しむよりも王族や貴族、一部の特権階級の人間のみに食べられていたと考えられます。

沖縄そばの普及

沖縄そばが庶民の間で楽しまれるようになるのは、明治時代に中国人が那覇で支那そば屋を開業したのが始まりです。そして、その支那そばには多くの人々が舌鼓を打ちました。そうした背景により、大正時代にはそば屋が一気に増え、沖縄そばはより庶民にとって気軽な食べ物となりました。この頃になると、しょうゆが使用された色の濃いスープから、現在の原型となる塩味の透明なスープというスタイルが形成されます。

太平洋戦争による影響で全てのそば屋は消滅しますが、戦後米軍が配給する小麦粉が出回るようになると次々に老舗や名店が復活、さらに生活のためにそば屋を開業する人も増えて沖縄そばは戦前にも増して普及することになります。沖縄そばは戦前まで「支那そば」「唐人そば」と呼称されており、沖縄そばの呼称が一般化したのは戦後になってからのことです。

沖縄そばの日の由来

本土復帰前後にはより隆盛を極めた沖縄そばですが、その隆盛に対しストップがかかるかもしれない出来事が起きます。本土復帰後の1976年に公正取引委員会は、そば粉を一切使用せず小麦粉だけで作る沖縄そばに対し、「そば」とは呼べないというクレームをつけたのです。要するに沖縄そばは、そばという名を名乗れなくなる恐れが出てきたのです。しかし戦前から県民に親しまれ、戦後は多くの県民の胃袋を満たした沖縄そばの名を守ろうと、この時沖縄製麺協同組合が立ち上がります。

その沖縄製麺協同組合の交渉が成果を結び、1977年には沖縄県内でのみ沖縄そばの呼称が認められ、さらに1978年には特殊名称として使用が許可されるようになりました。その許可が下りたのが10月17日であるため、この日を沖縄そばの日と定めたのです。1987年には本土移出の正式認可を受けることになり、現在では沖縄県民はもちろんのこと、県外の人にも楽しまれる代表的な沖縄料理となったのです。

当店では、そのような歴史を紡いできた沖縄そばをご用意しています。スープ・麺が絶妙にマッチした当店の沖縄そばは、皆様の胃袋・心を満たしてくれる一杯です。当店は渋谷駅から一駅の池尻大橋駅近くにございますので、アクセスも便利です。美味しい沖縄そばを食べたいという方はぜひお越しください。
また、当店ではチャンプル料理、もずくやアーサーなどの天ぷらイカのくる汁といった沖縄料理もご用意しています。